2005年7月、私は仕事もそこそこ忙しく、
子供の学校のPTA活動なんぞもやっていて、
普段顔をつき合わせているわけでもない父のことは、
自然と二の次になっていた。

「本を売るにはISBNさえ取得すればなんとなる」

などという、中途半端な知識で満足して、
取次ぎのことも、委託販売のことも
それ以上きちんと調べようとしていなかったいたのも、
この時点では、まだ真面目にこの問題に
取り組もうとしていなかったからだ。

マイ出版社構想(妄想)なんて野望も、この頃はまだ抱いておらず、
はっきり言って

「めんどくせーなー」

という気持ちが先にたっていた。

父から催促がないのをいいことに、
もしかしたら父ももう、本のことはあきらめているんじゃないのかなどと、
淡い期待を抱いていた。

遠く離れた東京で、仕事に子育てに忙しくしている娘に、
自分が老後の趣味で作って売れ残った本の後始末を押し付けるなんて、
普通、親としてやらないだろう~

なんて勝手に思ってもいたのだがっ!!!

がっっっ!!!!!!

生まれてから43年間も、あの父とは付き合ってきたはずなのに、
私はまだ父の性格というものを、ちゃんと把握していなかった。

忙しかった仕事にもなんとか始末をつけ、
8月の初旬に、子供たちを連れて帰省した実家で、
私は、その、自分の甘さ加減を思い知らされることになるのだった…

あっちでもこっちでも、本当に考えの甘い私なのだった。


つづく

2005年6月ごろ、父の本を自力で売ることにおいて、
私が最終目標としていたのは、「Amazonに登録する」ということだった。

本のネット販売といえばAmazonでしょ?
というまことに短絡的な発想。

ちゃんとした出版社から出しているわけでもない父の本を
Amazonで売るために、最初に考えたのは、
「マーケットプレイス」で中古品扱いで売れないか、というものだった。

で、AmazonのHPへ。
そこで知ったのは、マーケットプレイスで売れるものは、
「Amazon.co.jp で販売している新品と同じ商品」だということでした。

がっくり。

やっぱり新品としてAmazonに登録するしかない。
それには?

というわけで、「出版社と著者のページ」へ。

そこには
 Amazon.co.jp のカタログに掲載できるタイトルは、
 以下の条件を満たすものに限ります。
 ・ISBNを取得していること。
 ・日本の出版社、卸売業者、また取次業者で取り扱っていること。
との記述が。

ふむふむ、なるほど。
ISBNは、取得できることはわかっている。

そして、私は出版社ではないけれど、

ISBNを取得した時点で「出版社」なのではないの……?

 ↑これが、ど素人である私の、大きな大きな間違いだったのだが、
  この時点では、「とりあえず、ISBNさえ取っちゃえばなんとかなる」
  と、高を括っていたのだった。(ああ、恥ずかしい)

前述の「コラム本出版までの道のり」にも、
「amazon.co.jpさんで流通していただくには、
出版取次業者を通す必要があるんです。」

と、はっきり書かれているにもかかわらず、
「ま、なんとかなるでしょ」と思っていた私。

だいたい、取次ぎ業者と取引をする、ということが
よくわかっていませんでした。
一応、日本出版販売株式会社(日販)のHPも見に行ってみました。
なにか、そういう登録をするフォームのようなものがあるのかと……

なかったです。(当たり前です)

でも、そこまできてもなお、大ばか者の私は
「ISBNさえ取得すれば、こういう連絡方法もわかるのかもしれない」
とか思ってたんですよ。

今ならわかる(2005年10月現在)、ほんとに大ばかです。


つづく