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近所の郵便局の窓口で、
「あの~、口座を開きたいんですけどお~」
というと、窓口のお兄さんは「ありがとうございますっ」
元気に応対してくれたが、私が
「でもお、戸籍上の名前じゃなくて、こっちの屋号を名義に……」
と言うと、とたんに困り顔になった。

「ちょっと、聞いてみますので、待っててください」
と言われて、待つこと20~30分。
カウンターの向こうで、どこかに電話をかけ続けるお兄さん。
やっと受話器を置くと、ため息をつきながら窓口のところに戻ってきて、
私の名前を呼んだ。

「やっぱり、口座の名義は戸籍上の名前じゃないと…」

と、お兄さんは申し訳なさそうに言った。
「あの、ニューヨークのテロから、そういうテロ対策ということで
厳しくなっちゃって……」
なんていう言い訳までしてくれた。

いや別に、ダメならダメでしょうがないです。
他の方法を考えますから、そんなにすまながらなくても。
郵便局までテロ対策とは、大変ですなあ。

この後も、無知な私のタコな要求のせいで、
小さな郵便局のお兄さんやお姉さんはいろいろ骨を折ってくれるのだが、

「こんな小さい取引にいちいち時間かけてて大丈夫か?」
「もっと合理化したほうがいいんじゃないのか?」
「民営化したほうがいいぞ、やっぱり…」
「いや、でも公営だからこそ、合理化しなくてもいいのか?」
「でもそれじゃやっぱ民営のサービスに食われちゃうんじゃ…」

などと、いらん心配をしてしまう私であった。
まあ、私自身はとても丁寧に対応してもらえて
ありがたかったのですけどね。

で、その口座の名義問題とは別に、
その郵便局にて、新たな疑問が湧いたのだった。

このとき、私はネットで買い物をした支払いを
ついでに郵便局から振り込んだのだが、

その振込用紙を書くのに、
「1から始まる口座番号はこちらの用紙、
 0から始まる口座番号はこちら…」
と注意書きがあるのに気づいた。

郵貯の口座には、2種類あるのか……??

考えながら歩く郵便局からの帰り道、はっとひらめいた。
仕事で、ある本の奥付を作ったときに
発行所の住所の最後に入れた口座番号の前に
「振込」とあったのを「振替」と直しを入れられたことがあった。

普通に口座にお金を入れるのは「振込」だ。
「振替」つうのは、どう違うのか。

家に戻って、「振替 郵貯」でググッてみると、
なんと!

「振替口座」というものがあるではないかっ

知りませんでした。

「ぱるる」とは違って、
お金をよそから払い込んでもらう専用の口座っていうか。
なので利息は付かない。
代わりに、郵便局からなら全国どこからでも払い込める。
手数料をこっち持ちにできる。
よく通販に付いてくる赤い払い込み用紙がそれなわけですね。

家にある本の奥付をひっくり返してみてみると、
すべて「振替」となっていて、番号は「0」から始まっている。
これは、普通の出版社が取次会社と契約して開設する
「取次口座」というものなのだろうし、
私は、この「取次口座」を開くことは多分無理だということは
この時点で分かってはいたが、形だけでもそれらしくしたい。

「ぱるる」を開設する手間と大して変わらないみたいだし、
ネット通販でお金を払い込んでもらうには、
こっちの方が使いやすそうだったので、
口座は、この「振替口座」にすることにした。

で、問題は名義である。

しょうがないので、またしても恥を忍んで電話をすることにした。

「日本書籍出版協会」のおじさんは、

「これは本が売れたときにお金が払い込まれる口座なので、
 そちらで困らなければ、名義は誰のものでもかまいませんよ」

と、まあ多少めんどくさそうな口調ではあったが、丁寧に教えてくれた。
それで、ものはついでと、もうひとつ聞いてみた。

「あの~、ここに枠のある「取引コード」というものなんですけど…」
「ああ、それは取次会社との契約番号のようなものです。
 なければ空欄でかまいませんよ」

やっぱり…

「あのあの、これって、やっぱり個人で契約するのはできないんで……」

「ああ、無理ですね」(みなまで言わせずきっぱり)

…………
ここ数ヶ月の私の無知、間違い、勘違いに、ついに止めが刺されました。

これで、完全に一般書店及びネット書店での販売という道は閉ざされた。

わかりました。

なんとかして、自力で売ってみせようじゃないのっ
取次がなんぼのもんじゃいっ


天邪鬼な私である。

とりあえず、私はまた郵便局の窓口に走り、
今度はぐだぐだ言わず、健康保険証を身分証明書として提示して、
本名を名義にして振替口座を開設したのだった。
9月28日のことであった。


つづく
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