10月4日
父上京。

いや、別に本の件の進捗状況を見に来たわけじゃなくて、
なんか芝居の券をもらったとかで、母と一緒に遊びにきたんですけどね。
1泊で、しかも翌日はうちに寄らずに帰っちゃうし。

それに先んじて、売れ残りの本100冊を送ってきた。
ま、私が送ってくれって言ったんですが、
他に置く場所がないので、私の仕事部屋のもの入れの前に積まれることに。

もの入れが開けられないじゃないかっ

仕方ないですけどね。
売れて、なくなることを願おう。

ところで父は、この本に誤植が多いということを前から気にしていて、
「こんなに間違いが多いのを売るのもなあ」などとも言っていた。
「じゃあ、正誤表をつければいいんじゃないの? よく付いてるじゃん」と、夏休みに帰省したときに私は助言した。

今回の上京に際して、父はその正誤表の原稿を持ってきていた。
もっと早くよこせよ!と、私は9月ごろから思っていたのだが、
まあ、ゆっくりのんびりの田舎の老人時間で生活している父にとっては
これでも最速だったのかもしれない。

で、「こんなにあるんだが…」と見せられた手書きの原稿は、
「なあんだ」というほど、少ないものだった。

312ページの本で、9箇所ですよ。

市販の本だって、ヘタしたらこれくらいあるって。
ホイホイと打ち込んで、B6の紙に収まるようにレイアウトして、
その夜のうちに正誤表は出来上がった。

父には、帯とバーコード、奥付を付け替えた見本を一冊と、
帯とバーコードシールの印刷の見積書を渡し、

「こういう風に帯を変えるからね」
「バーコードもつけた方がいいと思うから、シールで貼るよ」
「で、印刷する金額がこれね。いい?」
「これを、ここ(奥付)に書いてある郵便局の口座に振り込んでね」
「あ、でもまだ開設してないみたいだから、私が連絡してからね」
「それと、出版社みたいにして売った方がいいかと思って、
 稀人舎って屋号をつけてみた。これ別によその会社じゃなくて私だから」
「正誤表は家にFAXで送っておくから、校正してね」

などなど説明した。
う~~ん、分かってくれたかなあ。
今ひとつ不安になる、父のうろんな反応なのであった。

父が帰っていった数日後、FAXした正誤表の校正の返事を聞こうと
実家に電話をしてみた。
正誤表が間違ってたら洒落にならん。

「間違ってない?」
「お前が見ていいんなら、いい」
「えー、ちゃんと見てよ。正誤表が間違ってたらダメじゃないのよ」
「でも、原稿はお前のとこに置いてきたからのう」

あ。

しまった。そうでした。ここにあるのは手書きの原稿。
コピーしておくなどと気の回る父ではない。
はあ~あ。分かりました。私の方で責了とさせていただきます…
これはどうせ印刷するわけじゃなく、うちでB5の紙にプリントして、
私が手作業で切って折って本に挟むんだもんね。
間違ってたら、また直してプリントすればいいや。

経費が発生しないことに関しては気楽な私であった。
まあ、厳密には経費は発生しているんだけど、
(紙代とかインク代とかね)
でもま、目に見える形でお金が出て行くことでなければ、
いっかー、って感じ。

まだまだ、お遊びの段階の出版社ごっこの気分の私なのであった。


つづく
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