8月はなんだか忙しくて。
久々にムック本まるごと1冊のデザイン・レイアウトのお仕事きたー
と喜んでいたら、
手作り本の制作のご依頼や、
自作の手作り本を入れる箱の制作のご依頼もあり、
コミケでワタワタしていたのも、もはやなにもかもが懐かしい……。
暑いし。


そんな中、ずっと準備をしてきた
写真家・芦田みゆきさんの写真展「南南東」が
いよいよ8月29日から開催されます。

https://www.facebook.com/events/643293309180864/

http://www.omotesando-garo.com/link.16/asida.html

芦田さんとは以前から一緒にいろんなことをさせてもらってて、
一昨年から去年にかけては、
「双花町についてあなたが知り得るいくつかのことがら」
というKindle本のコラボレーション(全6巻で完結)や、
それを元にした「paper version」の制作、
写真展「border」のお手伝い。
他にも写真集の文字組関係のデザインなど。
どれも刺激的で楽しい作品ができあがったと思っています。

で、去年に引き続き、今回も写真展のお手伝いです。
今回の写真展では、
芦田さんの写真と詩を組み合わせた展示があって、
その写真の中に入れ込む文字のデザインやデータ作成、
そして、それら展示物を元にした手作り写真集の制作を
担当しております。

芦田さんはもともと詩を書いていて、
今回の写真展「南南東」というタイトルは、
ご自分のかつての詩集「楔状の記号」に掲載されている
詩のタイトルと同じです。
その詩の中の言葉を写真と組み合わせる、という試みで、
言葉の抜粋、整理、調整などを詩人の川口晴美さんが担当し、
「双花町〜」のときと同じように、
3人のコラボレーションのような展示にもなっています。

写真+詩の展示の一部

展示1

展示2

こんな感じの写真が和紙にプリントされて、
13枚が並べて展示されます。
和紙はアワガミさんという和紙屋さんの紙で、
プリントもアワガミさんでやってもらったんですが、
これがものすごくきれい!!
和紙の質感がちゃんと出ているのに、
写真のディテールもきめ細かく美しく再現されている、
という神業で、さすがでございます。

そして、私がデザインしたプリントは展示の一部で、
メインは「赤」をキーワードとした鮮やかな写真。
これは和紙プリントとは打って変わって、
アクリル額装での展示にする予定です。
その質感の違いもすごくおもしろい。

DM

これは、今あちこちに配りまくっているDMですが、
メインの「赤」の写真はこんな感じ。
あ、アクリル額装の写真には文字は入っていません。
ばばーんと鮮やかな写真だけを堪能できる展示になっております。
その他にも、スタジオ撮りのモデル写真や風景もあり、
多層的に楽しめ、想像力を刺激される写真展になると思います。

で、その刺激的な写真展の図録的な写真集を作るということになって、
「なにかおもしろい仕掛けがあるといいねー」
などと芦田さんとディスカッションし、
その結果、私が勝手に(笑)作り上げたのが、こちら↓

写真集1

写真集2

写真集3

もはや「写真集」とも言えない、
「グッズ」のようなものになってしまいましたが、
今回の写真展を追体験できるようなもの……
と考えていたら、こんな形になりました。

手触りを感じさせる和紙にプリントされた
風景と言葉、言葉の入り込まない風景、
それとは真逆の人工的なつるりとしたアクリル額装の「赤」、
ギャラリーを行きつ戻りつしながら観る写真たちと、
想像力を掻き立てられながら読む言葉たち。
言葉は、それを組み合わせた写真とは違う写真とも繋がり、
写真もまた、展示の順番とは関係なく、
観る人によって、さまざまに解かれ繋ぎ直される。

そんなふうな、展示を観た体験を
箱型のカバーの中に詰め込んだつもりです。
和紙の手触り、つるりとしたフィルムの質感、
展示では「お手を触れないでください」ですが、
お買い求めいただいた写真集は触り放題ですから(笑)、
触って、めくって、
綴じていないカードも挟まっていますから、
並べ替えて、
自分だけの「南南東」を作っていただければいいなあと、
そんなことを考えながらデザインし、作りしました。

っていうか、現在絶賛制作中です。
開催までに間に合うんだろうか。がんばります。


芦田さんは、「双花町〜」のときもそうでしたが、
私にデザインを依頼するにあたって、
「こういう本がいい」とか
「こういうのを作って」とかいうことはまったくなくて、
今回も、素材となる写真と詩をばらばらに渡し、
何度かのディスカッションというか、楽しくおしゃべりをするだけ。
それを私が自分の勝手なイメージで、勝手に凝りまくって作り、
そして、その作ったものをいつもおもしろがってくれます。
なので、いつも、芦田さんが思っているもの以上のものを
作ってやろう、作らなきゃと張り切ることになるんですが、
それが私にとって、とても刺激的でおもしろい体験になります。
その、私が体験した刺激的な衝動とでもいうようなものを
この写真集(のようなもの)を手にとってくださった方にも
体験していただけたら、とてもうれしいなあと思うのです。

8月29日から9月10日まで、表参道画廊で。
私や川口晴美さんもときどき在廊している予定です。
お近くの方、ご都合の付く方はぜひ、足をお運びくださいませ。

関連記事
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック